カテゴリー「51 イギリス」の28件の記事

2009年4月 6日 (月)

エイプリルフール: 記事紹介

4月1日と言えば、エイプリルフール。私にとってこの日は、1年で唯一の新聞複数購入日。オフィスで騙される人もいれば、企業ではかかって来た電話がジョークと気付かずそのまま顧客にニュースとして流したりと、楽しい日です。とは言っても冗談は午前中のみという習わしになっており、午後にジョークを飛ばせばその本人がエイプリルフール(4月ばか)と呼ばれる事になってしまいます。
 
新聞・雑誌では企業のエイプリルフール広告の他、ニュースとして嘘の記事が混ざっており、冗談かの判断は読者次第。タブロイド新聞は普段から嘘のような本当の話が多く、見分けるのは一苦労です。しかし記事により登場する「専門家」の名前にヒントがあったりして断定できる場合も。
 
今年はG20(と言うよりそれに関わるデモの日)と重なったのと、不況により広告が減っているのとで例年より少なかったように思いますが、下記にいくつか紹介します。
 
 
まずは英国を代表するタブロイド紙、The Sunからの1つ。
 
 
April_fool_the_sun
 
 
サイボーグカエル
 
"犬に襲われ死に直面していたカエルが救われた。微量の麻酔を塗った後、獣医により骨折した足に鉄の棒を挿入。南アフリカでこの手術を手配した野生専門家の話: 「手術無しでは生き延びられない事は明らかでした。緊張の数時間でしたが、彼は順調に回復しています。レントゲンで見る限り新品同様の足に戻りそうです。」"
 
後ろ足2本を無くした犬猫に車椅子を取り付けるオーナーもいる時世。カエルの手術も技術的には可能でしょうが、やはりサイズが小さすぎで現在の所実現は不可能でしょう。
 
 
次はブロードシート紙、Daily Telegraph から。記事内容もレベルが違います。訳の下にヒントの説明を付けました。
 
 
サケの海流: 魚による電力供給の可能性
 
 
April_fool_telegraph
 
 
"政府科学者によれば、泳ぐ魚の力を利用する事が将来英国家庭に届く電力発電に繋がると言う。環境庁の「ホライゾンスキャニングチーム」は、国内の川が泳ぐ魚と言う形での未開発エネルギーに溢れている事を発見した。川底に網状に埋め付けられた電気柱からエネルギーを集め、ナショナルグリッド(全国電力系統網)に流す事が可能になると言う。環境保護運動者らも、澄んだエネルギー発生と同時に野生生物の為にも川が整備される機会に肯定的である。
 
しかし、魚釣り場が立ち入り禁止となったり、野生生物や漁師すらにもこの設備からの感電の恐れがあるのではとの懸念もある。「フィネティクス」とコードネームの付けられたこのプロジェクトは、駅で人々が圧力に敏感なマットの上を歩き、そこで生じる運動エネルギーを集めるという日本の技術を基にしたもの。
 
研究結果、最速1秒40フィート(12メートル)で泳ぐ典型的なサケは330フィート(100メートル)で18杯の茶を入れるのに十分な電気を起こせる事がわかった。比較的シャイな魚は3杯分しか起こせない。イングランドとウェールズの川で繁殖している何百万もの魚を掛け合わせば、3万世帯を1年間支えるだけの電力が得られると科学者たちは見積もっている。
 
研究チーム長のアンドリア・プール博士は言う: 「初めは魚だけでなく羊や畜牛も考えたが、魚のエネルギー発生の可能性が、のんびりと草を食べる家畜をはるかに上回る事は直ちに明らかになった。加えて、過去20年間の水質大幅向上により魚の数が過去最大になっている。」
 
サケの数が記録上最高となったタイン川の秘密地で、去年夏この技術の3ヶ月試行が行われた。この間、典型的家庭を1年間支えるだけの電力が得られた。
 
強い潮流により、川上へ向かう魚が最適な速度で泳ぐ事を強いられるセバン川では、現在1年がかりの大規模試験が計画されている。この実験は、イングランド・ウェールズ両国での技術導入確保への手助けとなる。
 
世界有数の環境技術専門家である、パリ4月水産大学のギャビン・ロウチが試験を監視する。彼は「環境庁チームは目覚ましい発見をした。単純に自然の力を利用するだけで、フィネティクスは明らかに大量のエネルギーを生み出す可能性がある」と話す。
 
しかしながら、運動グループ「漁師の自由」は釣りを趣味とする英国4百万人に危険を及ぼす可能性があるとしている。"
 
 
これがエイプリルフールなのはタイトルからも明らかですが、文中にもかなりヒントを入れてくれました。
 
1) フィネティクス: 'finetics'
Fanatic(愛好家)とfin(魚のひれ)を組み合わせて作ったでたらめ語。
 
2) アンドリア・プール博士: Dr Andrea Pool
Poolというサーネームは勿論存在しますが、AprilのAに加えfoolと韻を踏むpool。タイトルと1)でまだ本当かもと思っている人でも、段々怪しくなってくる所。
 
3) ギャビン・ロウチ: Gavin Roach
恐らくはと調べると、やはりroachは魚の名前。
 
4) 4月水産大学: Université de Poisson d'Avril
フランス語ですがAvrilは英語でApril。
 
 
最後になりましたが、エイプリルフールで忘れてはならないのが毎年常連、自動車生産会社BMW。大きな広告を新聞に載せているだけでなく、インターネット時代以前は資料請求用のクーポンを送るときちんと返事も来るほど。数年前は防虫コーティングをしたウインドスクリーンが全モデルに導入されたというものでしたが、自分の車にどの位ハエがくっつくかとの質問に答えてクーポンを送った所、「残念ながら未開発ですが、とりあえずこれでハエも少なくなるのでは」との手紙と共にスポンジが届きました。
 
さて、今年のエイプリルフール。
 
 
Magnetic Tow Technology (MTT) マグネティックレッカーテクノロジー
 
 
April_fool_bmw
 
 
"他人の燃料を使える時に、自分のを燃やしますか?BMWの革新部長(ハー)ノイット・オールによりデザイン・作成された新技術、MTT。強化された磁気光線が前車に固定された後は、アクセルから足を離しエンジンをオフに。操作変化に気付く事無く、前車があなたの車を引き始めます。MTTをオフにする時には、お礼としてヘッドライトをフラッシュし、分かれて行く事を前車ドライバーに知らせてあげる事をお勧めします。MTTは他車無しでは作動しない事をご了承下さい。この製品に関しての情報はUve.Vollenvorit@bmw.co.ukへメール、もしくは0800 777 119へお電話でどうぞ。"
 
1) (ハー)ノイット・オール: Herr Noitt All
ドイツ社だけに人の名前もドイツ風。Herrは英語のMrに相当する語。ノイット・オール Noitt All、少し変えてノウイットオール know it allで、「全て知っている」。
 
2) Uve.Vollenvorit
これはとても簡単。英語読みすればユヴ・ヴォレンヴォリト、英語っぽくしてユーヴ・フォールンフォイット you've fallen for it。「引っかかった」という意味です。
 
毎年の事ながら、名前よく考えます。去年の感電により犬が車に尿をかけないようにするシステム(頭文字をとればその名もCRAP、便の事をとてもくだけてこう呼んだりも)の発明者はDr Hans Zoffでした(ハンズ・ゾフからhands offで、「触るな」の意)。
 
 
 
ここに紹介した以外にも、エイプリルフール記事はまだまだ沢山。ヴァージンアクティブ(ジム)は動物専用ジム建設予定、バッキンガム宮殿が借家になどなど。興味があれば、こちらこちら
 
 

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2009年4月 3日 (金)

春到来!

29日の日曜日から、夏時間がスタート。1時間進んで、日本との時差は8時間になりました。
 
毎年の事ながら、1時間のロスは辛いです。が、今回は前夜全ての時計を調整した為か、朝起きて1時間減っているというショックも無く、比較的楽に乗り切れました。
 
我が家のリンゴの木もまた育ち始め、既に花の咲いた木も多く見かけられるようになりました。
 
 
Flowering
 
 
多くの人にとって、春到来が早すぎる事はありません。

以前SAD(Seasonal Affective Disorder)に触れましたが、イギリスでは10人に1人これに苦しんでいると言われています。症状があってもそのままにしてしまう人も多いですが、無知から来る偏見は他の精神的病気よりは少なく、冬は何も出来ず休業という有名人もいたりします。人間も他の動物同様、過去には日の出と日没に合わせて活動していた訳で、現代の生活のように毎日同じ時間に活動するというのでは体のリズムが狂ってしまうのは当然でしょう。また、冬には太陽の光自体弱くなってしまう為太陽が出れば良いというのでもなく、重症であれば数ヶ月は起き上がれないという人まで、程度も様々です。
 
緯度30度以下の国でSADに苦しむ人は殆どいないと言われ、日の照る国から暗い国へ引っ越したりするとかかる事も多いようです。イギリス内でも北の地方に行けば気候に合わせて人の気質も変わって来るもので、ブロンテなどを読んでいると作者だけでなく10%以上の人にSADの傾向があるだろうというのが感じられるのではと思います。3月下旬に冷たい風と共に雪が降ったりするスコットランドであれば私も症状が悪くなる気がするし、逆に地中海辺りに住んでいたらSADになりそうも無いというのが想像でき、あの地方の人達が陽気なのも自然な事だと思います。
 
 
イギリス南部に住んでいても感じるのは、とにかく誰もが太陽を恋しがっている事。夏に2週間休みを取り日の当たる国へ旅行に行くのは大抵の人の習慣になっているし、3月でも週末珍しく晴れれば(コートを着て!)ピクニックに来た家族で公園も賑わいます。町を歩けばたんすの奥から引っ張り出してきたサマードレス(夏用ワンピース)や半袖トップを着ている人が見られ(平均体温が多少高いというのもありますが)、本当に皆太陽が出る度「春が来たsunー!!」と思いたいです。夏になっても暖かくなる期間は短い為、夏の物は着られる時に着ておかねば、というのもありますが。
 
 
先日晴れの週末。朝から家族連れが多かったようで、午後公園に行った時には余ったパンだらけ。スーパーでは様々なタイプのパンが売られていますが、こんな時白パンは鳥には人気なく、無視。全麦かブラウンを目の前に投げてやると、やっと食べてくれますcoldsweats01。前はあんなにお腹減ってたのに、数週間の間に随分変わったものです。
 
 
Leftover_bread
 
 
 
家では、蜂らしい虫がキッチンの床を歩いていました。バンブルビー(マルハナバチ)の一種でしょうか。飛べないらしく、フロントガーデンの花に付けてやったら喜んでくれたようで、暗くなるまで飲んでいました。
 
 
Bumblebee
 
 
 
参考) 
SADに関するサイト:
 
Understanding Seasonal Affective Disorder - Mind(精神健康のチャリティー団体)
冬季うつ病 - 光療法推進委員会(日本語)
 
 

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2009年3月22日 (日)

母の日

この週末は何事もなく過ごしましたが、世間ではMother's Day。正確にはMothering Sunday(マザリングサンデー)と呼ばれ、キリスト教四旬節の第4日曜である為毎年日が変わります。マザリングサンデーの起源は知られていませんが、16世紀にはこの日各々のマザーチャーチ(地元の大聖堂)を訪れるのが習慣になっており、この事を'gone a mothering'「マザリングに行った」と呼んだ事からではないかと言われています。この日は年に一度メイドなどとして働いていた若者が実家に帰り家族に会う事の許される日でもあり、お祝いにケーキや花をギフトとして持ち帰ったという事です。
 
俗にマザーズデーとは呼ばれているものの、5月の第2日曜と決められているアメリカのマザーズデーとは全く無関係です。ただし現在はカードや花などを送り母親への感謝を表すのが一般的で、宗教性はかなり薄れてきています。
 
旦那の家族とは付き合いの無い為我が家ではいつもの日曜日ですが、マザリングサンデーから3週間後はイースター。今年初の連休になります。
 
しかしその前に、今週末はいよいよサマータイム開始!この数日3月とは思えないほど良い天気が続いており、春sunも間近です。
 
 
Sunny
 
 

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2009年2月16日 (月)

バレンタインデー

2月14日はバレンタインデー(Valentine's Day)。名はキリスト教殉教者がバレンタインと名づけられた事に由来するようですが、カップルが愛を祝う日として知られています。
 
伝統として、この日は恋人の無い人が慕っている人への思いを伝える機会でした。'Be my valentine' 「僕/私のバレンタインになって」と書かれたカードを相手に無名、もしくは 'secret admirer' 「秘密の敬愛者」よりとして送り、相手が気付いてくれる事を願うというものです。
 
この風習は残ってはいますが、カード会社などの働きもあり現在はカップルでもお互いにカードや花、プレゼントを渡しあうのが一般的になっています。プレゼントはクリスマスや誕生日同様様々ですが、女性へ送る箱入りチョコレートの売れ行きが大変伸びる日ではあります。バラの値も14日に近付くにつれ上がって行くにも拘らず、当日は真っ赤なバラの花を持ち帰る男性が多く見かけられます。
 
ただしこの日は本当にカップルによりけり。バラは高いしありきたりで欲しくないと言う女性もいれば、全く祝わないカップルもいます。上記の風習も受け取った相手が送り人を正しく当てれば良いものの、間違えば恥をかくことにも。これを利用した同僚の冗談を受ける側になる不運な人もいます。
 
 
Box_of_chocolate我が家ではカードの送りあいはしますが、プレゼントは年毎に相談です。今年は何もしないことにしていたのですが、チョコレート貰いました(最近彼本当に「夫」染みて来たなぁconfident…)。
 
 

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2009年2月 4日 (水)

It's Snow Joke!

近頃寒い寒いと言っていましたが、今度は雪です。この冬は例年より雪が多い気がします。
 
今回はもう一週間近く前から日曜には雪が降ると言われていたのですが、当日には寒いものの本当に?という位良い天気。
 
…と思っていたら、太陽も出たまま雪が降り出しました。
 
Snow_in_the_sun
 
 
雪降る降るって、この事だったの?と思っていたら…。
 
 
Horizontal_snow
 
…吹雪です。雪、殆ど水平に降ってます…。
 
これからずっと降り続き、2日も一日中降りっ放し。各地で20cm積もり、1991年の10cm以来18年ぶりの降雪量となったそうです。
 
 
我が家の庭も…
 
Garden_in_snow
 
 
外は真っ白。
 
Snow_outside
我が家の前
 
 
Fluffy_snow
ふわふわ雪
 
 
この日は除雪機不足でロンドンのバスも初の全面休止。各地の電車、地下鉄も例外を除き止まりました。良く聞く話ですが、18年前と同様乾燥した粉っぽい「間違ったタイプの雪」の為だとか。5日も前から分かっていたのにと既に責任者探しが始まっていますが、この量ではどんなにを撒いた所で追いつけないようです。
 
当然ながら、多くの地域でごみ収集延期。この地域では代わりにメイン道路の塩撒きだそうです。ちなみに我がエセックス州では1890マイル(約3024キロ)の道に1500トンの塩が撒かれたとか。こういう日の車は殺人機械になるし、ゴミ回収も来ないでくれてありがたいです。
 
 
家の前の通りは少し坂になっているのですが、この日はどの車も来ては後退。
 
Wheels_turning
タイヤ回転しているだけ…。4x4(フォーバイフォー、four-wheel-driveとも)の人は喜んでいたようですが。
 
 
月曜は大半の人が通勤不可能、学校も閉鎖で、家族で公園に遊びに行く人が多数。
 
People_with_sledge
 
雪が降ると、こんなにもと思うほど多くの家庭がスレッジ(sledge そり)を持っているのに驚かされます。ロフトから何年ぶりの登場でしょうか。
 
 
今日4日は晴れてくれたのですが、まだまだ雪はとけません。それでも交通網は2日目にはほぼ元通り。大したものだと思います。
 
Snow_in_park
 
 
雪はまだ終わりではなく、明日5日には今度は湿った雪が降るそうです。積雪10cmとも言われていますが、どうなる事やら…。
 
 
----------
 
 
補足

タイトル it's snow joke!
 
Snow は no と韻を踏んでいる事から、no の代用としてこの時期飽きるほど使われます。It's snow joke の元は it's no joke 「冗談じゃない」。他にも snow escape from the big freeze (no escape from the big freeze) など、ニュースでは機会のある度に出てくる言い回しです。
 
 

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2009年2月 1日 (日)

イギリスでの歯科治療

先日の歯医者訪問に続き、イギリスでの歯科治療に関して説明しておこうと思います。
 
 
歯医者のサービスもNHSとプライベートに別れますが、医者に掛かるのと違い大半の人はプライベート保険に入る事無く治療時に費用を払います。医師への登録に地域規制・所により人数制限があるのに比べ、歯医者は患者自身の都合で選べます。
 
歯医者によりプライベートのみ受付という所もありますが、NHS受付の歯科を見つけるのが困難だった以前と変わり、不況の今NHSの患者を採る所も増えてきました。プライベートの患者として登録すれば治療費は高く付きますが、詰め物など使用素材は良い物を使ってくれます。NHSの場合無料にはなりませんが、プライベートに比べれば低価格。また、同じ歯医者でもNHSとプライベートの予約時間が分かれている所もあり、NHSでは治療まで待たされる事も。
 
この為定期検査はNHS、治療はプライベートというように、多くはNHSとプライベートをミックスして利用しています。治療毎にNHS・プライベートの選択可能ではありますが、両方を受け付ける歯医者では、NHS患者としての治療は質が落ちるのではという懸念も無くも無く、プライベートの方がやはり安心できます。
 
全身麻酔などを必要とする大掛りな治療は、一般病院で行われます。病院へ委託の手紙が送られ、患者には早くて数週間後、多くは数ヵ月後に予約通知の手紙が届きます。ここでもNHSとプライベートのオプションがあり、NHSの場合気長に待つ事になります。
 
もう10年程前、私も悩まされていた親知らず4本をNHSで同時に抜いたのですが、一度目の予約通知をされたのは予約日の数週間前。どうしても避けられない予定か入っており日を変更せざるを得ませんでした。お陰でウェイティングリスト(順番待ちリスト)の最後に回される事になり、現実となったのは抜く事にしてから正に2年後でした。当日病院に着き、予約が入っていた事にほっとしました。
 
NHSの大問題の一つはベッドの少なさ。歯科に限らず着替えの必要な場合であっても男女別の病室に入れるのは運が良かった場合。私の使ったベッドもその日の午後治療を受ける人が使う予定になっていました。全身麻酔でしたが外来患者としての治療の為、抜いた数時間後には帰宅です。まだ麻酔も効いたまま、旦那に運転され家に帰りました。その夜目が覚め、患者番号の入った腕輪も付いたまま、顔を見れば血だらけで(風邪気味で口の血が鼻から出て顔中に広がっていたので)恐怖に悲鳴をあげたのを覚えています。こういう時、プライベートを選べばお金次第で病院で寝ていられる、という訳ですね。私は運良く腫れも殆ど無く、必要と言われた5日の病欠ものんびり出来ました(1日早く戻ったような気も…)。
 
 

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2009年1月24日 (土)

ムーンウォーク

歩数計購入の記事に出てきたムーンウォークについての説明です。マイケル・ジャクソンとは全く関係ありません。
 
ここでのムーンウォーク(The MoonWalk)は、ウォーク・ザ・ウォーク(walk the walk)という乳がんチャリティーの行うイベントの一つ。乳がんに関する意識と募金を集める為、真夜中上半身ブラジャーの、ほぼ女性のみ参加のウォーク。
 
 
Moonwalk_women Moonwalk
 
 
Moonwalk_men
一応男性も…。
 
 
歩く距離はマラソンと同様、26.2マイル。年数回行われ、12000人~15000人が参加、ロンドンでは既に10周年を迎えました。
 
Moonwalk_start
 
 
Moonwalk_bra_decoration_2 
参加者は派手に着飾ったブラジャーを付け(ウェブサイトにはデコレーションのコツまで!)、音楽もあったりと、ロンドンマラソンと似て楽しみながらのイベントです。
 
 
(写真: Walk the Walk
 

 

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2009年1月17日 (土)

不況の中の企業

複数企業に続き、日本でも知られるウェッジウッド(Waterford Wedgwood)の事実上破綻。ウェッジウッドの商品を見れば「やはり」とか「まだ存在していたのか」と思わざるを得ず、今まで生き残ってこられた事自体が不思議なブランド。過去6年間毎年損失を出し続け、去年12月初旬の6千万ポンドの税前損失発表に続き、今月5日4億1600万ポンドの借金で現在の事態に至った。
 
ウォルワースが「何を売っているのか分からない」店であったのと同様、ウェッジウッドの問題は明らか過ぎる程。50年代という時間で止まったままのデザインから、必然的に購入者の多くが日本人など外国人観光客、もしくはいわゆるアッパークラスの高齢者。不況で外国人は買わなくなり、高齢者は死んでいく。顧客の減っていくのは目に見えていながら、モダンな柄でターゲット層を拡大しようという試みも見られなかった。物にはミニマリスト(シンプルで簡素な)デザインがはやり、企業には柔軟さや微小的なイメージが好まれるようになり、多くの企業が経営方針・小文字へのロゴ変更(日本で平仮名の社名を付けるように)などを実施する中、ウェッジウッドは確固として時代に逆らってきたブランドの1つ。イギリスに住む現代の忙しい若者や子持ち家庭で重宝されるのは、モダンなデザインと皿洗い機に入れられるような実用性。ウェッジウッドは何年経ってもそれを分かろうとせず、不況ともなればわざわざ高額を払ってまで飾るだけの贅沢品を購入しようと思う人は当然少ない。
 
不況になって生き延びていけない企業というのは、どれも似ている。規模に関わらず、トップダウンの経営で社員を「人材」として扱う事も無ければ、外部からの新鮮な意見に耳を傾ける事も無い。長年働いた「自分の」ビジネスに染まりすぎ、時勢を見きわめ自社がどう動けば良いかの正しい判断を下す事はおろか、問題があるという事すら認められないトップがいる。インターネットの発達で物・サービスの供給が活性化する中、某大企業ではトップのコンピューター恐怖から自社のホームページ作成も地方営業部のインターネット接続もつい最近開始したばかり。年次報告ではマーケット環境を責め、自社内の改善など考えもつかない。この会社は現在規模60%削減中で、近い将来買収されるのは外部からも明らか。
 
不況だからといってうまく乗り切る事は不可能ではない。食品だけでなく衣料品・家具・電化製品なども売る安価ミニデパートのようになった英国最大スーパー、テスコ(Tesco)は、今年1万の職を生み出すとすら発表している。ウォルワース一部を買収したスーパー、アイスランドIceland)も、数年前まではトラブル続きだった企業。現在のトップ(設立者)になって手を伸ばしすぎていた会社から本来の目的を取り戻した。一般食材や雑貨販売を全て中止し、アイスランドが名前どおり売り物としていた冷凍食品に専念。単純なビジネスモデルで、この不景気も乗り切っている。スーパーに限らず、ピザデリバリー会社ドミノ(Domino's)や日本の100円ショップに相当するパウンドランド(Poundland)も繁盛しているらしい。これらの企業は不況に比較的強いものの、しっかりとしたマーケット把握をしそれに応じたサービス・商品を顧客に提供出来ているからこそ順調で、破綻した低価格品販売企業は多くある。
 
 
現在ウェッジウッドは借金の返済と買手探しをしながら、13%程の人材削減はあるにしろゴーイングコンサーン(going concern 存続企業)としてビジネスは通常通り続いている。ウェッジウッドの一番の資産はブランド名。お陰で少なくともウェッジウッドの名が無くなる事は無いだろうし、これからもウェッジウッドの陶器は何らかの形で販売されていくだろう。ウェッジウッドの好きな少数派は、消滅を恐れる必要など無い訳だ。
 
 

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イギリスの不況~パート2

先週予想通りベースレートが更に下げられ、1.5%になりました。イングランド銀行設立以来の最低レートだそうです。複数のビルディング・ソサイエティーや銀行はこれ以上基本利率カットを住宅ローンに引き渡す事は無いと表明していた為、実際にはインパクトの少ないレートカット。貸し手は既に契約義務上必要以上にレートを下げており、生き延びる為には貯金口座利用者から資金を集めるなどしか方法が無くなっている状態です。利率が低くてもクレジットへのアクセス、銀行への保障が無ければ意味が無く、これ以上カットされたところで金融流動の向上も見込めないでしょう。数日毎に一企業破綻が報告され、来月末までには町のハイストリート(メイン通り)の店10%は消えると予想されています。
 
イギリスの不況」記事でも書いたとおり、ウォルワースは先週最後の店を閉鎖。
 
 
Woolworths_closed
我が家の町のウォルワース
 
 
最後には店内設置の防犯カメラや棚まで売られ、2万7千人が職を失いました。多くの企業が毎日のように人員削減中、複数の製造・小売業者が会計事務所管理下に。日本で知られるウェッジウッド(Waterford Wedgwood)もその一つ(これについては次記事で)。
 
 
この不況で最も恐ろしいのは、政府の対処。銀行倒産をさせず国営化したり救済金を与えた為、他業界からも救済を求める声があがっています(アメリカのようにポルノ業界からはまだ無いにしろ)。こういったやり方は無責任な投資を奨励し、国民も国という銀行がどこに投資するかに口ははさめず、新たな問題を生み出しているだけ。近々救済金が出ると言われている複数車製造会社の工場はイングランド中部地方で、労働党支持区域。つい最近まで環境問題を自分達が騒いでいた事は棚にあげ、救済で絶対当選を確実にした上でゴードン・ブラウン(首相)は総選挙を決めるのでしょう。一部この不景気を引き起こした責任がありながら、当選後更に不景気が続いても対応処置は今まで通り短期的で目に見え易いが国民を欺く事ばかりで、それが失敗してもアメリカの責任…とでも言うのでしょう。本当に国を救おうと思うなら、こういう時こそ指導者としての役割を果たしてもらいたい。政府が銀行つまりは国民のお金や市場コントロールをするのでは無く、アイルランドのように個人の貯金を100%守りながらも市場を自由にして置く事は出来たはず。銀行は破産させるか、バークレイズ(Barclays)銀行のように中東の投資者達から資金を引き出させるなど、方法が無かった訳ではないでしょう。
 
 
この先の見通しは暗く、いよいよ日本同様利率0%になるのではという声も上がってはいます。ただ、そうなったとしても日本同様の長引いた不景気になるとは思えません。経済というのは政治と絡み合っているし、それぞれの国のシステム・文化・国民性などにより同じ対策でも効果が異なるのが当然。イギリスでは銀行を含め企業の会計基準は日本ほど複雑ではありません。不良債権の元が不明と言うのも多くは無く、一応の信頼は保たれます。国民は日本ほど貯金に頼っておらず、日本での問題の一つと言われる郵便貯金の利用者も多くはありません。税として国に使わせていたのも同じ事で、流動しなくなるのはもっともな事でしょう。更に集団主義という国民性もあり、パニックがパニックを呼び悪循環も引き起こし易いのだろうと思います。
 
イギリスの場合、住宅価値はこの数年インフレートし過ぎであった為、ここで落ちてくるのは安定するのに必要な事でしょう。これから経済を流動させ景気回復を早めるのは、政府の正しい判断次第です(あまり期待は出来ませんが)。
 
 

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2009年1月 8日 (木)

イギリスは新しい南極?

寒いです…。まさにシンシンと骨まで染み入るような寒さです。
 
日曜から気温が更に下がり、この数日我が家の辺りでさえ昼間の最高気温が-2℃!火曜日(6日)にはオックスフォードなどで夜-12℃近く、ロンドンでも-6℃まで下がり、イングランドでは6年ぶりの寒さ。新年ここまで寒いのは10年来で、アイスランドよりも寒いとか。
 
ロンドンではよく知られるトラファルガースクエアの噴水もカチンカチン。
 
Trafalgar_fountain
 写真: PA
 
 
一方我がエセックス州では、周りの注意を無視して凍った湖の中央まで子供を連れて歩いた家族も(この両親の行動にはやはり激怒している人が多いですが)。この後氷が割れ幸い死亡者は無いものの、数家族が助けを必要としたそう。
 
Frozen_lake
写真: KI PRICE
 
 
グリーンランドと同じ気温、南極よりも寒いらしく(南極は夏ですが)、海が凍ってしまった地域も。
 
Sea_frozen_in_dorset
写真: PA
 
 
Snow_on_decking通常寒いのは北のスコットランドですが、今回は逆転してイングランド南部。5日の朝は我が家の辺りも真っ白でした。
 
新学期始めのこの日、休みになった学校も多かったようです。  
 
 
 
  
朝7時半頃の我が家の外。向かいの公園を通って駅に向かう人達、何人通ったか数えられるほど。
 
Snow_at_front
 
 
裏庭も真っ白です。
 
Snow_in_garden
バードテーブルとか、何となく日本風でいい感じかも。
 
朝せっかく割ったバードバス(bird bath)も、午後にはまた凍る始末。こんなに寒いのは滅多に無く、自分でも-10℃近くの気温を体験するとは思いませんでした。ちなみにイングランドの過去最低気温は1982年1月の-26.1℃だそうです。
 
 
昼間にはまた雪が激しくなり…
 
Still_snowing
 
お年寄りや動物達、生き延びてくれるか心配です。
  
 
毎年この時期多くのお年寄りが亡くなりますが、先年でも2万3千人以上、1日281人。この気温では、家の中で暖房の温度設定を最高値30℃にしても寒いです。7日以上零下の日が続き週£25の手当が支給されてはいるものの、不況やセントラルヒーティング(集中暖房)に使うガスの値上がりで暖房を入れたがらない年金受給者も多く、体の弱い人々には本当に厳しい冬だと思います。
 
そしてそんな中で起こった、ウクライナのガス代未払い問題。ロシアからのガスの多くはウクライナを通じてEU諸国に供給されていますが、1日からのこの問題でロシアは供給量を80%カット。ギリシャやブルガリアなどバルカン諸国では既にロシアからのガスは完全に止まり、フランス、ドイツなどEU圏他国への供給も70~90%の減少という事です。イギリスは主に北海からガスを得ており、ロシアからのガスは2%以下。とはいえガス料金の上昇は間違いなく、新年早々のこの寒い時期にありがたくないニュースです。
 
 
週末に近付くにつれ気温も0℃以上に上がってくるそうです。最悪は越えたようですが、まだまだ冬が続きます。
 
 

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